にっし~の日記

発達障害のにっしーが思ったことを綴っていくブログ

発達障害の人はプログラマーになるべき??

プログラマーという仕事は発達障害の人にとってはかなり向いている仕事ではないのか?と思ったので書いてみる

 

 


適性

プログラマーとは、コンピュータを動かす「プログラム言語」を用いてコンピュータプログラムを組み、さまざまなシステムやソフトウェアを作る仕事である。コンピュータが仕様通りに動くようにコンピュータにコードを書いていく。

だから仕事内容としては1日中パソコンの前に座って、コードを書いていくのは基本的な仕事である。プログラマーに求められる適性としては
・ずっとパソコンの前に座っていても平気なこと
・わからないことがあったらネットでググって解決する能力
・コンピュータの融通のきかなさに対応できること
・「どうしてこうなるんだろう?」「どうしてこう入れたら、こういう反応になるんだろう?」というマニアックなことに興味がある人

といったとこか
定型の人だと、「1日中パソコンの前にずっと座ってるとかやってられるか!」「パソコンが融通の利かなさがイライラする!」といった合わない人も少なからずいる。だが発達障害の人にとってはこれらのことはむしろ好都合なのではないか?実際、プログラマーの人は休日でも外に遊びに行くよりは、家にこもってパソコンでプログラムを組み立てて動かすほうが好きな、ヲタ気質な人が多いらしいですしwパソコンで作業する仕事になるので、冷暖房で室内は適温に管理されてるし、あまり騒音もなく、悪臭もない作業環境なので、聴覚過敏や嗅覚過敏の人でも問題なく仕事ができるのもgood。

特にコンピュータというのは本当に融通が利かない
たとえばjavaという言語(コンピュータに「こう動け!」と命令を出す命令文みたいなもの)で
「System.out.println("Hello Java World !");」
という「『Hello Java World !』という言葉を出しなさい!」という命令があるが、これが
「System.out.println("Hello Java World !")」(最後の;が抜けている)
「System.out.prinln("Hello Java World !");」(System.out.printlnがSystem.out.prinlnでtが抜けている)
と1字違うだけでErrorとなって、思う通りに動かない
人間同士だったら、ちょっと間違えていてもニュアンスでなんか伝わったりするが、コンピュータは一語一句でも間違えたらアウト(慣れてきたら、エラーの内容を読んだりして、ここが間違えてるんじゃないか?と目星をつけられるようになってくるけど)
なかなか思い通りに動いてくれずイライラすることもしばしば。そういう意味では発達障害でもアスペルガーが強い人が良いが、ADHDが強い人は、どうしてもミス、打ち間違いが多くなってしまうので不向きかもしれない。
あとJavaPHP、Cなど、コンピュータを動かす命令する言語をどんどん覚えていかないといけないので、LD(学習障害)の人も不向きかもしれない。

ただ、言葉を文字通りに受け取ってしまう、空気も読めないし暗黙の了解がわからない、言われた通りにしか動けない、といったアスペルガーの思考回路は、コンピュータの融通の利かなさとほぼいっしょなので、人と接することより、コンピュータと接することが多いこの仕事にはかなり向いているのではないだろうか?

 

2020年問題、AI(人口知能)の問題

2020年7月からはついに東京でオリンピックが開催される!東京オリンピックが開かれることによって、東京を中心に日本中が活気づき、この年を境に日本は成長、発展をつづけて、どんどん素晴らしい国になっていき、ニッポンのみんながハッピーになっていく!!おわり


と言いたいところだが、そうもいかないらしい。たしかに東京オリンピックによる経済効果などで盛り上がっていくと言われているが、逆に2020年には日本が抱えている問題が次々と顕在化してしまうのでは?と懸念されている。それが俗に言う「2020年問題」と呼ばれる問題である。

・2020年の東京オリンピックで東京の不動産価値が上がるのを見越して、海外の投資家などが東京の不動産を買っている。ところがそういう人たちが2020年に「東京オリンピックが終わったしもう売ってしまおう」とみんな売ってしまい、不動産価格が暴落してしまうのではないか?それにともなって株価も下がってしまい、日本経済も打撃を受ける可能性も?

少子高齢化社会が進み、日本全体の人口が減少して、2020年前後に東京からも一気に人が減っていってしまう見込み。これで都内の空き家が増えて、入居者が少ないので修繕費とかが払えず、しっかり管理されず野ざらしにされてしまう空き家が増えてしまうのではないか?

労働人口が多いバブル世代が46~55歳になって、管理職がみんなバブル世代に埋められちゃって、若手の昇格の機会が奪われたりして企業の生産性が落ちてしまうのではないか?

といった問題が起きてしまうのではないかと危惧されている。
そしてその問題の1つに
・IT業界の人材不足
という問題がある
今の時代はどこでもスマホで情報をいつでも見れる時代。インターネットなどの技術がどの企業も重要になっている。またAI(人口知能)の開発も国としても急務である。家電とかもIOT、リモートシステムなど機械化が進んできている。このように需要がどんどん増え続けているにもかかわらず、IT業界には需要に対して人が全然足りておらず、人材不足が叫ばれている。

現に人材不足がかなり進んでいて、プログラマーというのは技術職にもかかわらず、東京都内だと30歳でも未経験で募集されていたりしている。これほど多くの需要があるので、プログラミングを学べば多くの就職の機会に恵まれているとも言える。


またAI(人口知能)の問題もある

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人ともある程度話せるPepperくん、「OK google」とgoogleに話しかけると反応して勝手に検索してくれるなど、近年は人工知能の発達が目覚ましい。だから今は専門の知識がある人間がやってる仕事も、人工知能を持ったロボットのほうがより正確に仕事ができてしまうので、しばらくしたら人間じゃなくて人工知能を持ったロボットが仕事をしてしまい、「明日からこの仕事は人工知能のロボットがやるから、悪いけど君は今日でクビね」と言われてしまうケースも出てくるかもしれない。

一生懸命に勉強して、やっと仕事に就けても、人工知能のロボットによってせっかく就いた仕事がクビになってしまう可能性もある。現に雑誌の記事などでも多く言われてきている

diamond.jp

ideasity.biz

ただ機械やITを作るほうであるIT業界、プログラマーになってしまえばそういう心配はいらない。そういう意味でもプログラマーは良い仕事と言える(しかしAIによって奪われる仕事の中にプログラマーも入ってはいる。将来的には人が作った人工知能のロボットが、ロボットのデータを書き込んで、ロボットを作る時代も来る?)。

 

論理性

以上のように「発達障害の人向けの仕事だから」「需要が高く、就職に結び付けやすい仕事だから」という観点から、就労の面で苦労している発達障害の人は、プログラミングの技術を身につけて、プログラマーへの就職を考えていいんじゃないかと思う。

あと人生がうまくいっていない発達障害の人は、プログラミングを学んでみるべきだとだと勧めるのにはもう1つ理由がある。それはプログラミングを学ぶことで「論理性」が身につくからだ。

前述したとおり、コンピュータは融通が利かない。自分の書いたコードの通りにしか動かない。もっとありていに言うと自分の言ったとおりにしか動かない。だからErrorになって動かなかったり、自分が想像したようにコンピュータが動いてくれなかった場合は、全部自分の書いたコードが悪いということだ。

コンピュータを動かしたい場合は「こう動かすには、どうコードを書けばいいのか?」ということを「なんとなく」じゃなくて論理的に突き詰めて考え抜かないといけない。「気合や根性や感性でなんとかなるでしょう」と言ってもなんとかならないので、しっかり論理的に、ロジカルに考えていかないといけない。だからプログラミングを学ぶと論理的思考が身についてくる。


人生がうまくいっていない自助会に発達障害の人は、理由としては重い障害のせいでうまくいっていないケースもあるし、家族や親戚の理解がないせいでうまくいっておられないケースなど、いろいろなケースがある。ただ自分の独断と偏見に基づいて述べさせていただくと、感情論ばかりで論理的思考があまり得意ではない人が多いイメージがある。

たとえば仕事でミスをしてしまって上司の人から叱責されてしまった場合、「上司や会社に発達障害への理解がないのが悪い!」「自分は発達障害、障害者なんだからどうせ仕事なんてできないんだ・・・」とか、感情論で物事を片付けてしまうケースが多い。「どうしてミスしてしまったんだろう?」「どうしたらミスをなくせるんだろう?」と考える力、考え抜く力、修正力が少し足りていない人が多い気がしますね。

ただプログラミングはすべて論理なんで、自分の思い通りに動かないのには必ず理由がある。そこを常に考えていかないといけないので、論理性が身につきますね。

あまり褒められたものじゃないが、自分は気が短いところがあって、うまくいかないことがあると「なんで上手くいかないんだ!コノヤロー!チクショー!」と怒鳴り散らしたり、物に当たる悪い癖があった。ところがプログラミングはいくらコンピュータに怒鳴り散らしても、思い通りに動くことはない。「なんでErrorになるのか?」「どうしたら解決するのか?」としっかり考えていかないと永遠に解決しないので、怒鳴り散らしたり物に当たるんじゃなくて、そこを考える力が少しは身についたと思います。このように自分はプログラミングを少し学んだことで、論理的思考が身について良かったと思ってます。


定型の人の場合は、なんとなく高校卒業して大学に行って、なんとなく就活して、なんとなく頑張って社会人としてやれてて、となんとなく、で人生を謳歌してる人もいます。ただ発達障害の人はそうはいかないので、そううまくいかない問題、課題を解決する力が必要になってくる。問題を解決するのに一番大事なのは論理的思考だと思います。それをどう身につけていくか?というのが大事ですね。ただ自分の知る限り、発達障害の自助会でも、就労支援の機関でも、あまり論理的思考を強化するような指導、学習はやってないので、そこを自分でどう伸ばしていくかが大事だと思いますね。社会での対応力、修正力を身につけるためにも、論理的思考が大事になってきますし。

 

現に、文部科学省は2020年から小学校でプログラミングの授業を必修化することを決めた。

tech-camp.in


この決定の背景には、上記のようにIT業界の人材が不足していて、これからもっと不足する事態になる。またこれらの時代は、IT業界とは関係ない業界や職種でも、パソコンなどのITの知識があると有利になることも多いから、ITに精通した人材を多く育てるため、というのがある。

それも大きな一因ではあるが、子どものうちにプログラミング思考、論理的思考、数学的思考を強化していきたいという意図もある。「詰め込み教育で、知識だけあっても社会で使えない人が増えてしまった」「ゆとり教育にしたら、学力そのものが落ちてしまった。詰め込み教育に戻すべきでは?」と、日本の教育はやや迷走しつつある。その中でもプログラミングは「自分の持っている手段で、最も適した方法を選択する力」が身につくことから、有識者会議を経て決められた。よってプログラミングを身につけることで論理的思考が身につくんだ、ということを国も認めている、と言えるだろう。

 

まあ論理的思考が身につけるだけなら、プログラミングじゃなくても、もっと好きなことをやっていけばいいと思いますが。たとえばブログを書くとか(しっかりした論理性がないと、みんなを納得させるような文章は書けない)、論理性を鍛えるパズルやゲームをやるとか、競馬や競艇などをやって確率論や期待値を追求するとか、ボードゲームをやるとか、いろいろありますし。ただ上記で述べたように就職にも結び付けられるという点では、プログラミングは良いかもしれないですね。

 

終わりに

以上のように、プログラマーという職は発達障害にとって適性のある仕事だし、今後に需要が見込める職業だし、論理性も鍛えられるので、ぜひともプログラミングを学んでプログラマーになるべきである!

・・・と言いたいところだが、じゃあ発達障害の人はプログラマーになれば全員が定職に就けてハッピーになれるのか?といえばそうでもないので、最後に発達障害の人がプログラマーになるデメリットを列挙しておく

・自分の発達障害の知り合いに、前にプログラマーをやっていたが、転職してことで才能を開花させて成功している人も何人も知っている。やはり人によって向き不向き、好き嫌いがあるように、発達障害だからといって全員、プログラマーの適性があるとは限らない。
特に前述したように、ADHDやLDが強い人は逆に不向きな仕事と言える。

・コンピュータに向かってプログラムを書く、1日中パソコンを向き合う仕事とは言っても、チームで仕事をしていくので、やはりコミュニケーション力も意外と大事。プログラミングがいくらできても、発達障害の人はここでうまくいかずにつまずく可能性もある。

・「IT土方」「デスマーチ」といった言葉があるように、かつてIT業界は深夜残業や休日出勤が当たり前で、心身を消耗して鬱になったり身体を壊す人も多い、劣悪でブラックな環境が多かった。なぜそうなるかはいろいろ理由はあるが、やはりIT業界というのは昔からある産業ではなくて、Windows95が出てきたから急に需要が伸びた、ここ20年ぐらいしか歴史がないとも言える産業である。だから仕事の計画が段取りとかがめちゃくちゃで思い通りに進まず「これじゃ納期に間に合わないぞ!!毎日徹夜してでもなんとか終わらせろ!!」という気合、根性でやろうとする。こういう無茶な仕事が常態化してしまっていた。
あと力が弱い中小企業なんかは無茶な仕事ばかり引き受けざるをえず、社員にも無理させざるをえないところもある。
今は仕事計画や作業設計などがよく考えられるようになったので、こういうことは前より減ってきていて、残業も減ってきている。しかし、いまだにブラックな環境の企業も少なくないという話もある。プログラマーを目指す場合は、変にブラック企業に入ってしまって心身ともに壊してしまわないように気をつける必要はある。

windowswindows95からwindows10まで約20年間で大幅に進化しているし、携帯電話からスマホタブレットへ進歩するなど、IT業界の技術の進歩はものすごい速さで進んでいる。だから一生懸命に学んだ技術も2年後には古い技術になっていることも少なくないし、どんどん新しい技術も生み出されているから、どんどん新しい技術を勉強して身につけていかないといけない。

・プログラミングを仕事だから仕方なくやってるけれども、そもそもプログラミングが趣味で、三度の飯よりプログラミングを書いて動かすのが好きだという人も多い。そういう人たちの中でやっていくのはやはりプログラミング自体が好きじゃないと厳しい。

・人手不足で未経験でも募集している企業もあるとはいえ、35歳を超えていて未経験だと、さすがに就職はできない。

・IT業界の仕事は東京に集中している。次に大阪。地方にはほとんどない。(大規模な工場がある場合、家電などの電子機器にいれるCPUにデータを入れるプログラマー、いわゆる組み込み系プログラマーを募集しているところもある)


と、難しい部分もある。やはり専門的な技術職なんで、高度な技術力も求められますしね。

とはいえ、誰にでもできる仕事というわけではないので、発達障害の人でも才能を開花させてうまくハマれば、高収入を得ることも可能。「自分は何がしたいのか全然わからない!!」と途方に暮れているような発達障害の人は、プログラマーになることも少し考えてみてもいいかもしれないのではないか。

 

 

自分も「これから正社員になるにはどうすればいいか?」と考えて、職業訓練で4か月プログラミングを学んだので、これからプログラマーになって、自分自身で実際のところどうなのか?というのを確かめていこうと思っています。