企業の人件費のコストカットが進まない
長引く不況から企業は経営体質改善のため、徹底的にコスト削減に取り組んでいる。当然、利益を上げることも大事だが、不況下では利益を思うように上げれない以上、支出を減らすしかない・・・
働き方改革でむやみに残業はできなくなったので、なおさら無駄を省いて効率性を重視している
人件費も削減して、年間コスト削減しようとはしているが、これはなかなか上手くいかない・・・
派遣社員や契約社員はいざとなったら雇い止めができるが、正社員はなかなか解雇にはできない・・・
終身雇用制度のせいで氷河期世代が生まれた
昔の戦後の日本は、簡単に正社員を解雇できないように法律を整備した。これによって解雇に怯えることもなく、安心して仕事に取り組めるようになり、社員が大いに力を発揮して、日本は高度経済成長を成し遂げた。新卒一括採用で同じ顔ぶれでずっと仕事をしていくことで、連帯感やチームワーク、愛社精神も醸成されたことも大きい
この終身雇用制度で高度経済成長、バブル経済と日本は経済成長を続けた成功体験から、この制度は正しいとされてきた
ところがバブルが崩壊してから、終身雇用制度の弊害の方が大きくなってしまう
バブルが崩壊して日本の景気が悪くなると、慌てて各企業が歳出削減、コストカットを行うようになる
人件費もカットしていったが、バブル期に雇いすぎたからと言って、正社員を切ることはできない
仕方なく、新入社員の採用数を減らして対応した。これにより氷河期世代が生まれた
パナソニック壮絶リストラ~終身雇用の弊害~ - YouTube
働かないおじさん
時代や社会も変わってきて核家族化が進むと、社会や組織よりも個人が重視されるようになってきた
だから
「安定して定年まで働かせてくれるだけありがたい。会社のために頑張ろう!」
というような滅私奉公な人よりも
「変に転職したらガタッと年収が落ちるだろうから、今の企業そこそこ頑張っていよう。年功序列で長く働いていれば少しずつ年収も上がっていくし」
という、働かないおじさんが多くなった
特にバブル期に雇いすぎた人たちも、正社員として雇っているのでなかなか切れない。こういう人たちが50~60代になって、年功序列で高い給料をもらっていて、たいして能力もないのに高い役職に就いていることも多い。だから若手で能力がある人がいたとしても、上のポストがほとんど埋まっているので、なかなか上のポストへ抜擢ができない。
血の入れ替えが進められない
(たまにプロスポーツチーム、特にプロ野球の日本ハムファイターズがノーテンダーとか言ってやってる
去年は中日ドラゴンズは二遊間でそれをやって失敗したが)
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企業の本音としてはこういう年食った高年収のベテラン社員をスパッと切って、人件費のコストをカットするとともに、会社を若返らせたい
幅を利かせる年配者を切ることで、風通しをよくしたい
上のポストを空けることで、上のポストに能力がある若手をどんどん抜擢していきたいと思っている
また近年はDXが進んでいて、紙媒体から電子化が進んでいる
AIの活用、書類の電子データ化してクラウド化、TeamsからのOneDriveに同期させて作業、Zoomでのビデオ会議、タブレットの活用などなどの技術革新が進んでいる
こういう変化についてこれない働かないおじさんはいらない。まだ柔軟に対応できるZ世代のほうがいいし
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ベテラン社員のほうが、勤務年数が長い分、仕事のことも会社や業界のこともわかっているので、トラブルがあっても過去の経験などで早めに解決できる。このように長くやってる分ミスも少なくて安定して業務ができることが多い。
その点、若手を抜擢すると経験が少ない分、ミスも多いしなかなかうまく業務を進められないことも多いかもしれない。ただ若い分、失敗を糧に大きく成長して、今後に会社を引っ張っていけるような可能性もある。そうやって会社が勢いづいて、利益を大きく伸ばせることもある。こうやって世代交代を進めるには、ベテランを一気に放出して、血の入れ替えをするのが早い。
ところが、プロ野球みたいに会社都合で辞めされることはできない
なので、退職金を多めに出して早期希望退職者を募って退職させている。退職させるのにもコストがかかっているのが現状だ
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「家臣は当主に生涯をかけて忠誠を誓うもの」
という日本人の武士道精神から?企業では終身雇用制度が取られているが、近年はどうも制度疲労、弊害が目立つようになってきたように感じる
障がい者給与が上がらない
このように日本の企業では人件費が嵩んでいる。平均給与500万円として40年間給与を支払い続けると考えると、一人あたり2億円かかることになる
ただでさえ人件費のコストカットが進まないのに
「障害者の法定雇用率の段階的な引き上げます!今は2.3%ですが、2024年4月からは2.5%、2026年7月からは2.7%へと段階的な引き上げます!」
と国から言われても、なかなか障害者雇用を進めることは難しい・・・
かといって国から言われていること、コンプライアンス(法令遵守)を守らないわけにはいかない・・・
結局、最低賃金で事務補助みたいな適当な作業をやらせるしかない・・・。どうせ障がい者だから大した仕事もできないし。
それか農園に行かせて作業させるか
「発達障害は凹凸があるので、理解と配慮をして凹凸の凸の部分を活かせるようにしてあげれば、大いに力を発揮できるんだ!」
という意見も発達界隈でよく出るけれども、新卒から採用した人員でかなりの人件費がかかっている上に、さらに障がい者も雇うのは厳しいものがある。あと1度雇ったら、無能だからという理由だけではなかなか解雇にできない上、もし定年まで働くとなると何十年も給与を支払わないといけなくなる・・・
目からウロコが落ちる「解雇規制」について~終身雇用こそが社員を苦しめている?~ - YouTube
「障がい者の給与が低い!」
という意見がある。単に障がい者への企業や社会からの理解が低い、障がい者への社会的地位が低い、といのもあるが、日本の終身雇用制度の弊害も大きい気がする
「賃金が上がらないのは経団連や大企業の責任。下請けいじめによる中小企業が利益を上げられないのが原因!」
と、よくマスゴミやれいわ新選組は大企業が悪いと言いがちだが
【解説】なぜ私たちの賃金は上がらない? 今の方法では“生ぬるい”ワケ - YouTube
人件費の削減が進まないので、歳出に備えて企業は内部留保を溜め込まざるを得ないのが現実だ
それにしてもテレビも高齢者が見ることが多いので、あんまり高齢者に都合が悪いことを言わないなあ