にっし~の日記

発達障害のにっしーが思ったことを綴っていくブログ

発達障害の就労移行支援事業所を利用についての注意点7 就職活動への対策が不十分

 

 

 

 

 

 
 
 

就職活動への対策が不十分

 
就労移行支援事業所では、履歴書の添削や模擬面接をやってくれるなど、就職活動をサポートしてもらえる
なので、事業所のスタッフの方の就職活動のアドバイスをしっかりと聞いて、その通りにやっていけば、就職活動がうまくいく。おわり
 
・・・と言いたいところだが、正直に言って、就労移行支援事業所の就職活動への対策は不十分だった
 
 
 
 

面接で大事なこと

面接で大事なのは
  • 面接官に聞かれたことにしっかりと答える
  • 「自分とはどういう人間なのか?」ということを答える
 
ことが大事だと自分は思う
 
 
 

面接官に聞かれたことにしっかりと答える

 
まず1つ目の「面接官に聞かれたことにしっかりと答える」ということ
 
「当たり前だろw」
と思われるだろうが、これが意外と慣れるまで難しい
 
 
単に聞かれたことを答えれば良いのではなくて
「面接官はこの質問をどういう意図でしているんだろう?」
という、行間を読み取って答えなければならない
 
だから、場の空気を読むことが苦手な発達障害の人は、自分の中では答えたつもりでも、面接官からは
「聞かれた質問にちゃんと答えられない人だ」
という評価をされて、お見送りになりやすい
 
 
 
障害者雇用中途採用でよく聞かれる質問と意図
 
「自己紹介をお願いします」
→自分の自己紹介をちゃんとできるかどうかを見ている
 
「わが社への志望理由をお聞かせください」
→入社への熱意があるかどうか?入社したあともすぐに辞めずに長く働いてくれそうか?また、入社してやりたいことと、実際に入社したあとにギャップを感じないかの確認
 
「前職でやってこられた職務内容についてお聞かせください」
→この人がどういう職務経験があるのか?その職務経験でウチの仕事でもやっていけそうか?
 
「よろしければ、前職の退職理由についてお聞かせください」
→ウチに入社したあとに、前職と同じ理由ですぐに辞められたら困る
 
「履歴書を拝見させていただいたところ、2015年から2018年まで定型コーポレーションで勤務されたあとに、前職である定型工業に転職されておられますが、どのような考えで定型工業さんに転職されたのですか?」
→どういう転職軸を持っている人なのか?転職理由に一貫性があるかどうか?もし何も考えずに場当たり的に転職をしている場合、ウチにも何も考えずに応募しているので、またすぐに辞める可能性もある
 
「これまで仕事をしていて楽しかったこと、楽しく仕事ができたことはなんですか?」
→その人の向いていることと、今回のウチの仕事が合っているかどうか?
 
「これまで仕事をされていて、特にストレスを感じたのはどのような業務でしょうか?」
→今回の仕事にそれが当てはまっていないかどうか?あと、しっかりと自分の特性について自己理解ができているかどうか
 
「あなたの長所と短所を教えてください」
→その人の性格がウチの仕事に合っているかどうかの確認。あと、しっかりと自分の特性について自己理解ができているかどうか
 
「ご自身の障害の内容と、業務上、必要な配慮があればお聞かせください」
→どういう障害なのか把握しておきたい。必要な配慮を会社として行えるかどうか
 
「現在、通院はどれくらいの頻度で行っていますか?」
→業務を抜けて病院に行くといった配慮は必要ですか?
 
「服薬はされていますか?」
→業務の合間に休憩時間を設けて、薬を飲む時間の確保などの配慮は必要ですか?
 
「現在の体調はいかがですか?」
→前職など、過去に体調不良で退職しているみたいけど、もしウチに入社して来月から勤務ということになったときに、ちゃんと体調に不安なく働けますか?
 
「どのように体調を管理しておられますか?もし体調不良になったらどのような対応をしておられるのでしょうか?」
→しっかりと自身の体調への自己理解があるかどうかの確認。もし体調が悪化したときはどのような配慮が必要なのか?
 
「体調が悪化する前兆はありますか?ある場合は本格的に体調が悪化する前にどのように対応しておられますか?」
→しっかりと自身の体調への自己理解があるかどうかの確認。体調が悪化したときに、長期的な入院など、長く仕事を休まざるを得なくなる前に、自分で気づいて対応できるかどうかの確認
 
「休みの日は何をしていますか?」
→仕事のストレスを発散できる趣味を持っているかどうかの確認。また、趣味等からその人の性格を知って、ウチの会社に合っているかどうかを知りたい
 
「ご自身の障害について、他に相談できる人はいますか?」
→障害について会社の外で相談できる相手がいるかどうか?
 
「チームで働いた経験はありますか?」
→今回の業務をチームで動くことになるので、問題がないかの確認
 
「パソコンのExcelは使えますか?関数は使えますか?」
→どれくらいのExcelのスキルがありますか?
 
「今回の職務には、電話対応の業務もありますが、この点は問題ないでしょうか?」
→今回の業務には電話対応もして欲しいが、問題なくできるかどうかの確認
 
「事務職は未経験なようですが、問題はないでしょうか?」
→これまでの職務経験では今回の業務の経験がないようだけれども、ちゃんと業務を果たせそうなのかどうかの確認
 
「前職を退職してからしばらく空いておられますが、何かされておられたのでしょうか?」
→なんか空白期間が長いようだけれども、今まで何をしていたのかの確認
 
「他社の選考状況はどうなっていますか?」
→高く評価しているので、他の企業に取られないか心配。もし内定を出しても、他の企業に行かないかどうか確認している。または、他のどういう企業を受けているか確認することで、志望動機や転職軸などの整合性を確認している
 
「ここまで何分ぐらいで来れましたか?」
→通勤時間があまりにも長過ぎないかどうかの確認
 
「電車での通勤になりますが問題はないでしょうか?」
→そのままの意味。障害者は通勤ラッシュの電車での通勤が難しい人もいるので大丈夫かどうか確認
 
「いつごろから入社できますか?」
→そのままの意味。在職中の場合はいつごろ退職できるかどうかの確認
 
「何か質問はございますか?」
→逆質問を受け付けます。意外とここが大事で「特にありません」と答えると、逆に「あんまりウチに興味がないのかな?」と評価されなくなる可能性もある
 
 
 
 
 
このように、単に聞かれたことを答えるのではなくて
面接官はどういう意図でこの質問をしているのか?
というところを考えて答える必要がある
 
 
 
障害についての質問
 
企業によっては面接で発達障害について執拗に聞かれることもある
「障害の特性によって、精神的に辛くなったり苦しくなってしまったときに、どういう対応をしていますか?」
発達障害の人は感情のコントロールが苦手な人も多いですが、その点大丈夫でしょうか?」
発達障害の人は仕事の優先順位をつけられずに、複数の仕事を抱えるとパニックに陥る人も多いですが、その点大丈夫でしょうか?」
などをしつこくしつこく執拗に聞いてくる企業もある
 
 
転職エージェントさんからの紹介である企業と面接をしたけど、こういう質問を執拗にしてくる企業だった。思わずイラッとして
「前職では一般枠で2年も働いていたので大丈夫ですよ。PCスキルも十分あるので、データ入力の作業も問題なくできますし」
と答えてしまったことがある
 
面接結果は不採用で
「しっかりと話せているが、自身の障害への理解が足りていないと感じた」
という転職エージェントさんを通じたフィードバックをもらってショックだったことがある・・・
 
 
面接では
「自分は仕事で役に立つ人間なんだ」
というのをアピールするために、職務経験などをアピールすることも大事だ。けれども、面接官に聞かれた質問に粘り強くしっかりと真摯に答えていくことが大事だ
 
そこがちゃんと答えられないと
「うーん、この人は発達障害として自己受容や自己理解ができていないようだ・・・・。発達障害の人は特性によって精神的な負担を多く抱えてしまってすぐに退職したり、場をわきまえない発言をしてしまったり、感情のコントロールが苦手な人も多くて職場で暴れて問題を起こすリスクもあるしなあ・・・。残念だが、今回はお見送りにしよう」
となる可能性が高い
 
 
ある企業との面接では1時間の面接のうち、45分ぐらい発達障害について執拗に聞かれたこともある。発達障害の特性は人それぞれ違うので、じっくり聞かないとわからないのと、ちゃんと自己受容や自己理解できているかどうかを評価する企業もあるので、粘り強くしっかりと答えられるようにしていく必要がある
 
 
 
面接への準備
 
ただ、面接に聞かれてパッと答えるのは難しいので
「こう聞かれたら、こう答えよう」
練習をして、一貫性をもって答えられるようにしておくこと
 
 
 
本当はzoomとかで自分の面接で答えてる様子を撮影したのを、自分で見ると
「自分ってこういう感じで答えてるのか・・・」
というのが客観的にわかって良いらしい
 
 
 
 
 
 

「自分とはどういう人間なのか?」ということを答える

 
あと面接で大事なことは、「自分とはどういう人間なのか?」ということを答えること
 
 
面接官は味方だ
 
まず前提として、面接官は落とそうとする敵ではなく、受かって欲しいと思っている味方だと思うこと
 
 
面接官を敵だと思うと
「あんまり余計なことを言ったら、減点されて落とされるんじゃないか・・・?」
と思うと、余計なことを言って言質を取られるぐらいなら、黙秘とは言わないけどあんまり話さないほうがいいんじゃないかと思ってしまいがち
 
けどそうやって話さないでいると
「なんか聞いても全然答えてくれないし、この人についてはよくわからないから入社させるのは怖いな・・・。そもそも入社したあとも周りとコミュニケーションを取れないかもしれないし」
と思われて不採用になってしまう可能性が高い
面接官は自分を受からせてようとしている味方だと思うようにしよう
 
 
ただ当然ながら話しすぎるのも良くない。質問に対してだいたい1分間以内で答えるにしよう。結論を先に話して、簡潔に語るのが理想。日頃のコミュ力が問われる
このようにちゃんと面接官の方と会話ができないといけない
 
 
 
面接の答えに正解はない
 
SPIやMOSや(今は)簿記などの資格の試験の場合は機械が判定するので、きっちりと正解を書かないと合格にはならない
けれども面接は人間が判定する
 
 
 
そもそも面接はクイズではないので
「これを答えれば正解」
というような正解は存在しない
面接官の問いに対して、ちゃんと答えようとする姿勢のほうが大事
 
 
 
正直に自分をさらけ出して話す
 
あと、面接官の人は
この人は一体どんな人なんだろう?
というところを確認するために面接している
 
これに対して一番良いのは、企業が求めている人物像に似せて答えていくことだけど、不器用な発達障害の人にはほぼ不可能。あと、仮にそうやって実際とは別のキャラを演じて入社しても、自分と会社が合わずに早期に退職してしまうことになる可能性もある
 
 
個人的におすすめなのは
「自分はこういう人間です」
というのを正直にさらけ出して話していくこと
 
 
 
正しいことを言おうとしない
 
「面接において正しいことを言おう。面接官の方からよく思われるようにしよう」
とすると
「御社の企業理念に感銘を受け、自分も社会に貢献したいと思い応募いたしました」
といった、どうしてもカッコつけた感じになってしまいがち
 
 
 
それよりは自分の言葉で語ったほうが、面接官のウケは明らかに良い
そのほうが自分のことをわかってもらいやすい
 
 
 
このように、面接では正しいことを言おうとするよりは、しっかりと面接官の問いに自分の言葉で答えていくことが大事
 
ただ、そのためには、自分の感情を掘って掘って掘り下げて考えて自分と向き合わなければならない
 
「前の仕事はむかついたから辞めた」
ではなくて
 
「なんで前の仕事は嫌だったのか?どういうところが嫌だったのか?じゃあどういう仕事ならできそうなのか?」
という部分をしっかりと考えていかないといけない
 
そうやって
「自分はこういう部分で前職ではうまくいかなかった。この仕事なら自分に合っているので活躍できると思うので、御社を志望します」
という風に退社理由と志望理由がセットになると良い
 
 
 
志望理由の書き方
 
志望理由は
「自分の転職軸(転職先に求める優先条件)はこれです。その点、御社は自分の転職軸にマッチしているので志望しました」
という形がセオリーではある
 
 
 
 
ただ、このセオリー通りに志望理由を作ると
 
「前職の工場の勤務では、昼勤を夜勤を交互にやる勤務で生活リズムが乱れてしまいました。また、納品に間に合わせるために残業することも多く、なかなか疲れを取ることができませんでした。工業での生産作業よりも、生産量を集計するなどExcelでの表計算や、Wordでの日報作成といった事務作業のほうがやりがいを感じていて、また日中での勤務によるワークバランスが両立できる事務職を探していました。その点、御社はExcelやWordを用いたPCでの事務作業なので、自分の前職の事務経験を活かせると思い応募しました」
 
という感じの文章に、どうしてもなってしまう
 
「自分の転職軸と合致しているのが御社です」
と自分の中では正しい文章になってるつもりだ
けれども、これを読む面接官からすると
「なんかこの仕事が楽そうだからって応募してるんじゃないの?仕事がしんどくなったらすぐに辞めそうだなあ」
と思われてしまう
 
 
志望理由って転職サイトなどに例文が落ちているので、適当にコピペしてアレンジするだけでもそれっぽい文章にはなる
ただ、面接官もこういう履歴書はたくさん読んでいるので、それっぽいだけの文章はスルーされる
 
 
 
それよりは
「御社の製品を子供の頃から使っていました。自分も御社に入社して、他の人の幸せにしたいと思って応募しました」
と言うほうが面接官のウケは良い気がする(安直な気もしないでもないが・・・)
 
コピペしたものではない、自分の思いを自分の言葉で伝えた文章というのは相手に届く
 
 
ただ、単に会社を褒めるだけの文章になってはいけない
 
あと、ちゃんと業務をできるということの自己PRもしなければならない
 
 
ちなみに自分は
「御社の野球部が出場した都市対抗野球の試合を東京ドームでみたことがありますが、スタンドとグラウンドとで一体となって戦う姿勢に感動しました。自分のその一員になりたいと思い応募しました」
という志望理由を転職フェアで2社に言ったら、1社は反応が良かったけれども、もう1社は反応が微妙だった・・・
 
 
 
 
自分の就活体験
 
自分は履歴書でも面接でも
「正しいことを言おう」
と思ってやっていた。しかし面接フェアで10社と面談しても、1社もその後の連絡が来なかったりと、なかなか就活で苦戦した
 
「面接官の問いにしっかり答えるようにして、自分の言葉でありのままの感情を話すようにしよう」
と方針を変えても、なかなか結果は出なかった。けど以前よりは面接官の反応が良くなったのを感じた
「こう言ったほうが面接官の方にわかってもらいやすいので、説明の仕方を変えよう」
「これについて聞かれてうまく答えられなかったので、次はしっかり答えられるようにしよう」
とブラッシュアップしていくうちに、だんだん面接官の反応も良くなっていって、面接も通りやすくなって、内定もいただけました
 
 

新卒採用も参考にしよう

 
「お前、さっきからしゅんダイアリーの動画をベタベタと貼ってるけど、障害者雇用中途採用と、新卒採用では全然違うじゃねえかwバカじゃねえのw」
と思われた方もいるかもしれない
 
たしかに新卒採用は今後のポテンシャルや伸びしろに期待して採用するのに対して、中途採用はこれまでの実績を評価して採用する
障害者雇用の場合は、自身の障害についてちゃんと説明をしなければならない、という大きな違いはある
 
ただ、それ以外は面接で聞かれる内容はほとんど同じなので、新卒採用向けの動画でも結構参考になる
 
そりゃあ
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)を教えてください」
という質問は来ない
 
けれども、中途採用は代わりに
「これまでやってこられた職務内容についてお聞かせください」
という質問が来る
「これまで発達工業で○○という仕事をしてきました。そこではこういう経験をしていましたので、御社でもその経験を活かしたいと思います」
というエピソードを通じて、自分が仕事ができることと、自分の人間性を面接官に伝えるという点では、新卒のガクチカと共通する部分は多い
 
 
 
一般の転職サイトや動画も参考にしないと勝てない
 
 
ある企業のオンライン説明会に参加したとき、人事部の人が一通り説明したあとに
「質問を受け付けます。何か質問はございますか?」
という逆質問の時間になった
 
このときに
「仕事についてどのような点を評価していますか?」
「あなたの働く上でのやりがいはなんですか?」
「入社したあとのキャリアパスはどうなっていますか?」
「1日の仕事の流れを教えてください」
といった、なかなか鋭い質問を他の方はしていていた
 
「こんな逆質問ができるなんて、なんてすごいんだ・・・」
とレベルの差を痛感した・・・・
 
けど、いろいろ転職関連のサイトや動画を見ていくうちに、上記の逆質問のほとんどがこの動画で言ってることをそのまま言ってるだけだというのがわかったw
 
 
 
 
障害者雇用ということで、面接では障害について聞かれることも多いので、それに対する対策は必要
 
だが、それ以外の志望理由、自己PR、逆質問などの質問への対策は、一般の面接とほぼ同じなので、一般の面接対策のサイトや動画は参考になる
というよりも、障害者枠の面接対策のサイトや動画よりも、一般の面接対策のサイトや動画のほうがわかりやすくて質も良いことが多い
 
「自分は障害者枠での採用を目指しているんだから、障害者向けの面接対策だけ見ないといけないんだ。一般の面接対策は障害者向けではないので意味がないんだ」
と頑なに障害者向けの就活情報しか集めない人と
 
「自分は障害者枠での採用を目指しているから、必ずしも一般の就活情報が合っているとはいえないこともある。けれども、一般の就活情報でも障害者枠での就活に大いに参考になることも多いので、一般の就活情報も見ていこう」
一般の就活情報も参考にする人とでは、大きな差になることもある
 
自分に使えそうな情報は障害者枠だろうが一般向けだろうが、どんどん集められる人が有利になりやすいので、選り好みせずにどんどん情報を集めて自分のものにしよう
 
 
 
自分はしゅんダイアリーをいろいろ見て
「この面接でもダメって言われるんだな・・・じゃあ自分の面接って全然じゃないか・・・」
という危機感を持ったことが、成功につながったとは思う
 
 
発達障害の人は発達障害のやり方を見つけていかないといけない?
 
 
当事者会とかの発達界隈では
発達障害は定型発達の人間とは違うんだから、発達障害の人は発達障害のやり方を見つけていかないといけない」
とか言う意見を耳にすることもある
 
たしかに自分の障害の特性と向き合って、それに合わせて生きていく必要がある
 
ただ、人生がうまくようにするには、同じく人生がうまくいっていない当事者会の人より、人生がうまくいっている定型の人を参考にしたほうが圧倒的にうまくいきやすい
発達障害のやり方」
なんてものはありそうでない。普通に定型の人のやり方を参考にして、普通に努力するのが、生きづらさ解消への最短ルートなことが多い
 
 
そりゃあ、大谷翔平のマネをしたらメジャー二刀流ができるわけでもないし、佐々木朗希のマネをしたら160キロの球を投げれるようになって完全試合ができるわけでもない
 
だが、上手くいってる人のマネをしたほうが
「なるほど、こういう体の使い方をしてるから活躍できるんだな・・・・」
「やっぱり成功する人はそこらへんの考え方が違うよね・・・」
と参考になるところは多い
 
佐々木朗希も子供の頃に田中将大ダルビッシュのマネをして、いろいろ体の使い方などを覚えたそうだ
 
 
就活とは情報戦
 
就活とは
「いかに自分に有益な情報を集めて、自分のものにできるか?」
という情報戦という側面も強いので、情報収集能力、情報を取捨選択する能力も大事
まずはいろんな情報を集めることが大切
だが良さげな情報でも、情報を見極めて自分に合わないものは捨てていくことも大事
 
 
 

面接での意地悪な質問への答え方

 
あと繰り返しになるけれども、発達障害だと企業によっては
「障害の特性によって、精神的に辛くなったり苦しくなってしまったときに、どういう対応をしていますか?」
発達障害の人は感情のコントロールが苦手な人も多いですが、その点大丈夫でしょうか?」
発達障害の人は特性の影響から、チームでの作業が苦手な方も多い。今回はチームで仕事になりますが、その点は問題ないでしょうか?」
といったことを、こういう感じでしつこく執拗に意地悪な質問をされることもある
 
 
 
こういうときに
「なんとかなると思います」
「気合で乗り越えます」
「PCスキルは高いので業務に問題はありません」
「やればできる」
とか言ってごまかすのではなくて
 
 
「たしかに以前は感情のコントロールが苦手な時期があり、頭に血がのぼって感情的になると自分でも何を言ってるのかわからなくなってしまい、会社で迷惑をかけてしまうこともありました。それは良くないと思い反省して、今は頭に血がのぼって感情的になる前に、トイレにいくなどして一度席を外して落ち着くようにしました。すると、頭が一度クリアになって、いろいろ冷静に物事を考えられるようになれるので、建設的な話し合いができるようになりました。それからは頭に血がのぼって感情的になると自分でも何を言ってるのかわからないことはなくなりました」
 
「自分はワーキングメモリが少なく、聞いたこともすぐに忘れてしまう特性があるので、朝礼で言われたことをすぐに忘れてしまって作業チームで迷惑をかけてしまうこともありました。それは良くないと思い反省して、朝礼のときにかならずメモをとって、作業に入る前に読み返すようにしました。すると記憶が頭に定着して、朝礼で言われたことを覚え続けられるようになったので、作業チームでも覚え忘れによるミスが減らすことができました」
 
という風に挫折経験を乗り越えたと話すと評価されやすい
そこらへんは一般の面接対策を参考にしたほうが答えやすい
 
 

面接は自慢大会ではない

 
 
そりゃあ
「前職ではなかなか営業成績を伸ばせない時期が続きましたが、営業先の企業をしっかりリサーチすることにより、経営方針にコミットした提案ができるようになった結果、営業成績は前月比160%増を達成し、支店の30人の営業課の中でもトップの成績をおさめることができました」
 
「前職ではチームマネジメントを任せられましたが、なかなかチームとしての成績を上げることができませんでした。そこで、チームの1人1人と面談し、モチベーションを上げることで、チームとしての一体感を上げることができました。その結果、チームの営業成績は前月比130%増を達成し、支店30店のうちの営業成績トップを獲得することができました」
 
といった話をして
「おお、素晴らしい成果ですね。ぜひともわが社へ来てください」
と言われて褒め称えられたい、という気持ちはわかる
だが、面接は自慢大会をする場ではない
 
 
質問に誠実に答えてベストを尽くせ
 
 
企業としても仕事はできても大きな欠点があったり、すぐに辞める人はいらないので
「仕事ができるのはわかったけど、本当に問題はないだろうか?辞めずにやってくれるだろうか?」
というところを徹底的に追及してくることのほうが多いので、そこに対して誠実に答える力のほうが大事
 
 
「前の仕事はすぐに辞めているし、ウチもすぐに辞められた困るなあ」
と思っているので、特に退社理由については追及されやすい
「俺は悪くない。発達障害への理解と配慮がない、会社と日本社会が悪いんだ!」
と言うのは当事者会ではいいかもしれないが、そうやってすぐ他に責任転嫁する、他責にするような人は会社にはいらない
「期待してせっかく雇っていただいたにもかかわらず、期待に応えられずに短期で離職してしまったことに対しては、申し訳なく思っております」
というように反省している姿勢は見せよう
 
 
 
まあベストを尽くしても落ちるときは落ちる。優秀だからと言って通るとは限らない
採用は縁の問題
落ちても反省することは大事だけど
「縁がなかったな」
と割り切って、いちいちクヨクヨ悩まないことも大事
 
 
 
 
 

就労移行支援事業所の面接対策の課題

 
 
ここまでダラダラと就活や面接についての持論を語ってきたが、何を言いたいか一言でいうと
就労移行支援事業所で指導されたことを無視して、転職サイトや動画を参考にしたら成功しました
ということ
 
 

丸暗記したことを話すのではなく、面接官の人と会話すること

 
 
就労移行支援事業所は自治体から補助金を申請して利益を得て運営しているからか、履歴書や面接では
「ミスがないようにしましょう。正しいことをしましょう」
という指導が多い
 
転職フェアで就労移行支援事業所から来たっぽい人も来てたけど、内容を丸暗記してしゃべってる感じになってて会話になってない人も多い。就労移行支援事業所ではそういう風に指導されるけど、実際の面接官のウケは良くない
 
 

自己紹介では自分のことを簡潔に話す

 
 
 
自分は最初に面接について指導を受けたときは
「自己紹介では『○○からやってきました発達太郎です。本日はよろしくお願いします』と言いましょう」
と指導されたけど、意味不明
「仕事ができるかどうか?ウチの会社とマッチしているかどうか?」
を確認しているのに、なんでどこから来たかを言うんだよw
文句を言ったらさすがに修正された
 
アイドルの自己紹介、キャッチフレーズじゃねえんだから
 
 
 

形式にこだわらず、話す内容にこだわる

 
 
 
就労移行支援事業所の面接対策は
「入室の際にノックは2回やってから『失礼します』と言って入室しましょう」
「入室したら『面接に参りました発達太郎です。本日はよろしくお願いします』と挨拶しましょう」
「『どうぞお座りください』と言われてから座りましょう」
といった形式への指導が多い
 
たしかにこういう面接のマナーを守ることも大事
 
 
 
 
だが、面接で話す内容のほうがよっぽど重要
形式についてはそこそこ普通のことができれば十分だ
形式が完璧だろうと、面接で話す内容が悪ければ通らない
 
 
 

就労移行支援事業所の面接対策についてのまとめ

 
 
このように就労移行支援事業所のスタッフは無能なので、スタッフに言われた通りに面接を対策を進めて
「最初は注意されてばかりだったが、最近はスタッフの方からも褒められるぐらい面接ができるようになったぞ!よしっ、これで面接対策は万全だ!」
と思っても、実際は不十分なことも多い
 
 
ただ就労移行支援事業所のメリットで話した通り、模擬面接をしっかりやってもらえるのは大きい
自分ではちゃんとできているつもりでも、変なクセがあったり、知らず知らずに人を不快にさせる仕草があるケースもある。そういうものがあると、面接対策を自分できっちりやっていても、なかなか選考が通らないということになってしまうこともある
 
スタッフ全面的に敵と見なすのではなく、かといってスタッフを盲信もしない。自分では気づけなかったことなどの必要な情報は参考にする、ぐらいの距離感がちょうどいいとは思う。信頼はするけど信用はしない。
発達障害の人は0・100、白黒思考で、1人に対して盲信したり敵視してしまいがちだけど、いい感じの距離感を取れるようになるとすごく生きやすくなる
 
 
 

余談

 

ハローワークの職員の面接対策も使えない

 
ついでに言うと、ハローワークの職員の面接対策なども使えない
一度、相談したことがあったが
「これまでやってきた業務の実績の中から、これからやる仕事に活かせそうな経験をアピールすることが大事です」
ということをリピートしかしない
 
オウムかよ
 
 
ある当事者会に参加したときに、参加者の方が
ハローワークの職員の方に相談したら、すごく良いアドバイスをもらえた」
と話していたが、これを参考にしていたのか・・・・
所詮は当事者会の意見なんざこんなもんか・・・・
 
たしかにこんな感じの当事者会や自助会の意見ばっかりのところも多いしなあ・・・
 
 
逆にすごく参考になるのが転職エージェント
あと転職フェアの相談員の方も割りと参考になる
 
 
やはり就活とは情報戦。その情報が使えるか使えないかを自分でしっかり判断できないと、戦いには勝てない
 
 
 

反省して次の面接に活かせ

 
ついでに言うと、面接が終わったときに
「あの質問にうまく答えられなかったなあ・・・・」
といった感じで毎回反省すること
 
しゅんダイアリーとか見ながら、面接を毎回反省していくうちに
「あの質問にあの答えはまずかったかもしれない・・・・落ちるとしたらそこだな・・・・」
「この企業さんはExcelの関数まで使えて欲しいみたいだったけど、自分は入力しかできないんだよなあ・・・・」
と、面接が終わったあとにだいたいわかるようになってくる
その課題について修正して、次は同じ質問が来ても答えられるようになっていくと、だんだん面接も上達していく
 
 
 

なぜうまくいかないのか考えよう

 
 
「面接でうまくいかず、なかなか選考が通りません。どうしたらいいでしょうか?」
という質問を当事者会でもよく聞く
 
 
「面接のときに障害の特性について聞かれたときにうまく答えられません。どうしたらいいでしょうか?」
という質問だったら
 
「自分はワーキングメモリが少なく、一度に覚えておくことができる記憶の容量が少ない特性があります。言われたことをメモに書いておいて、時間をおいてあとで見直すことでしっかりと覚えられるので、仕事中は常にメモ帳と筆記用具を携帯して、何か言われたらすぐにメモを取るようにします。ただメモを取らないと記憶ができずに忘れてしまうことが多いので、指示を受ける際はメモを取る時間がくださればしっかりと仕事ができます。
というように、自分の特性、それに対する自分の努力、企業に求める配慮、を3点セットで話すといいですよ」
という風に具体的に答えられる
 
 
けれども
「面接でうまくいかず、なかなか選考が通りません。どうしたらいいでしょうか?」
という単なる質問だと
 
「あきらめずに頑張りましょう」
 
 
「このさーやんは毎日暗い顔で帰宅してたけど、アイドルになってからは選抜にも入ってる」
 
 
「このぱせりは25回落ちてもアイドルになった」
 
 
「ああ ヘタレたちよ ここらでいっちょ走ってみないか?
さあ 一度くらい 何がなんだかわからないまま本気出せ!
10秒だけやってみるか 何年かぶりに全力で
最高 最高 最高 最高 気持ちいい 自分に せ~の 頑張れ!
 
僕はずっとヘタレだって言われて来た。自分もヘタレだって思って来た。
ここで一回ぐらい頑張ったって、それは変わらないけど、なんかちょっとやってみようかな
ヘタレだってやる時はやるよ」
 
 
といった抽象的でそれっぽいものしか答えられない
「あきらめずに頑張りましょう!」
としか言えないですし
 
 
 
「なんでうまくいかないのか、どこがうまくいかないのか、どうやったらうまくいくのか?」
という、うまくいかない原因から考えることが大事だ