社会人としての常識やモラルが欠けていると、就労がうまくいかない
発達障害の人は想像力の欠如や、社会人の経験が不足しているせいで、社会人としての常識やモラルが欠けていることがある
それが就労のうまくいかない原因になっていることもある
- 服装や身だしなみが乱れていても気が付かない、気にしない
- 上司の方への報告・連絡・相談ができず、自分勝手に行動してしまう
- こだわりの強さや、ワーキングメモリーの少なさにより、人の話を聞けなかったり覚えられなかったりして、言われた通りに仕事ができない
- 上司の方がいろんな仕事をして欲しがっているのに、こだわりの強さなどから1つの仕事しかしない
- 時間にルーズで、平気で遅刻してしまう。もし遅刻、欠勤になったときでもすぐに報告しない
- 物事の優先順位がつけられず、至急の仕事をやらない
- 敬語がちゃんと使えず、目上の人や電話応対や関連業者の方に失礼な対応をしてしまう
- 挨拶ができない
- 仕事へのノルマなどのプレッシャーがかかると出社できなくなる
- 仕事におけるKY(危険予知)ができない
などの社会人基礎力や社会人としてのモラルに欠いていると、せっかく仕事する力があっても評価されなかったり、怒られっぱなしになって精神的に病んでしまったりして、なかなか安定した長期的な就労ができないこともある
就労移行支援事業所では社会人としてのビジネスマナーを学べるカリキュラムがあるので、それをしっかりと学んでいくことによって、社会人基礎力を身につけて、長期就労につなげることができる
行動認知療法
事業所によっては行動認知療法のディスカッションがある
「自分がいないところで悪口を言われてるんじゃないか?」
「なんか自分への態度が冷淡に感じるし、自分は会社で嫌われてるんじゃないか?」
といったように、発達障害の人は認知の歪みをこじらせていることもある
また、特定の行動パターンや環境へのこだわりが強い人や、予定の変更や見通しの立たない出来事に対しての不安が強い人も多いので、通勤に使う電車が遅延したり、システムエラーでいつものシステムが使えなかったりして、いつも使っているものが使えなかったりして、自分の思い通りにいかないと、
「うわあああああ、どうしたらいいんだああああああ」
とパニックを起こしたり、癇癪を起こしてしまうこともある
このようなことも、認知行動療法を行うことで改善する可能性がある
認知行動療法を通してこれらの認知の歪みなどが改善されれば、長期的な就労につながったり、生きづらさの緩和につながることもある