にっし~の日記

発達障害のにっしーが思ったことを綴っていくブログ

発達障害の就労移行支援事業所を利用について3 自分の障害特性への自己理解ができる

 

 

 

 

 

 

 

 

就労移行支援事業所ではさまざまな軽作業を通して自己理解ができる

 

 
 
就労移行支援事業所ではいろんなプログラムが用意されていて、さまざまな軽作業をやってみることができる。PCのタイピング、ソフトやExcelによって模擬の入力作業、カートの仕分け、チラシを折る、資料のPDF化、線の通りにハサミで切って封筒を作るなど、いろんな作業ができる
 
正直に言って簡単すぎる作業もあるが、そうやっていろんな作業をやることによって、自分は何ができて、何ができないのかを明らかにすることができる
できない作業に関しては、スタッフと相談しながら進めることになる
 
 
 

面接での障害について聞かれたときの答え方

 

「配慮はいらない」と答えると自己理解不足と思われる

 
 
障害者枠での選考を進めると、面接のときに
「障害についてお聞きします。ご自身の障害について教えてください」
「障害について会社で何か配慮してほしいことはありますか?」
と必ず聞かれる
 
これに対して
「広汎性発達障害ですが、障害による特性は軽いので特に配慮はなくても大丈夫です」
と答えてしまうと
「えっ??じゃあクローズ(障害があることを隠して)で一般枠で働けばいいじゃん。障害者枠はいろいろ配慮があるぶん、どうしても一般枠に比べると賃金が安めになったり、あまり昇給がないケースもあるから(ここらへんの待遇面への評価制度などは、業務内容や会社の人事体制によって、企業によって異なるので一概には言えない)、一般枠で働いたほうがいいじゃん
たぶん一般枠ではしっかりと働くことが難しいほどの障害があるから、障害があることをオープンにして、合理的配慮が受けられる障害者枠で選考を受けてるんだよね?にもかかわらず、自分に必要な配慮が言えないってどういうこと?自分に必要な配慮を自分で言えないんなら、私達はどういう配慮をしたらいいかわからないよ。そんな自分自身の障害特性を自己受容や自己理解できていないような人は、たぶん会社に入ったあとに問題を起こすだろうからいらない」
と思われてしまい、ほぼほぼお見送り、不採用になる
 
 
 
 
 

過度な配慮を要求すると甘えだと思われる

 
 
 
とは言っても
「自分は発達障害だ。俺様は障害者で他の定型発達の奴らと違ってハンデが多いんだし、とにかく理解を配慮をして欲しい」
と配慮ばかり求めてしまっては、合理的配慮を超えてただの甘え、わがままと見なされてしまって、やはりお見送り、不採用になる
 
「配慮はいりません!」
「理解と配慮をしてください」
と言ってもダメなら
「じゃあどう言えばいいんだよ?」
って話ですが・・・
 
 
 
 

そもそもの日本の雇用形態について

 
 
 
会社に入社した以上は、単に2.3%の障害者雇用率を満たす以外にも、障害者であってもちゃんと仕事をして会社の利益に貢献しなければならない。その労働の対価として給料をいただいているので、給料分はちゃんと働かないといけない
 
だから理解と配慮ばっかり求めて会社に利益をもたらせない人は、会社にはいらない
 
 
 
 
 
ただ欧米と違って日本では労働基準法の関係上、正社員の場合は無断欠勤とか規則違反とかしない限り、利益を上げられないからといって会社が一方的に解雇することはできない
 
なので日本の企業の場合は、利益を上げられない人は閑職に追いやられがち
 
 
 
 
このように会社は雇ったあとはすぐに解雇にできないので、採用には慎重になりがちである
 
 
 
 
(まあ、人手不足の場合は、それなりに受け答えが出来る人はとりあえずなんでも入社させる、という企業もあるけど・・・)
 
 
 
 
 
 

面接官に障害の特性をわかってもらえないとお見送りになりやすい

 
 
 
これらのことから、面接官は
この人は会社に利益をもたらせる人なのか?
この人はどういう障害を持っていて、どういう配慮をすれば会社に長く貢献してくれるのか?
というところを面接で判断していて
この人が入社後に会社に貢献してくれそうな計算が立つかどうか?
というところを見ている
 
 
だから
「広汎性発達障害ですが、障害による特性は軽いので特に配慮はなくても大丈夫です」
とか言われると
「この人がどういう障害を持っているのか?」
「その障害が弊社で働く上で大きな支障にならないか?」
「しっかりと長く働いてもらえるようには、会社でどうバックアップすればいいのだろうか?」
ということが面接官に全くイメージができない
 
 
面接官もエスパーじゃないので、応募者の履歴書や職務経歴書などの応募書類に書いている内容か、面接で話す内容からしか判断できないので
「この応募者の方がどういう人なのか?入社後に長く活躍してくれそうか?」
ということが面接から判断できない、わからない、イメージできない、計算が立たない人は基本的に落とされる
 
 
 

面接官に入社後のイメージがしてもらいやすいように話す

 
 
 
 
そうならないためにも
「自分がどういう障害を持っていて、どういう場面で支障があるのか?その上でどういう配慮があれば長く働いて貢献ができるのか?」
ということを自分の中ではっきりさせて、面接でしっかり伝えることが大事だ
 
 
「下半身の動きがすこし不自由なので、長く歩くことができません。外回りの営業は難しいですが、デスクワークならば問題なく仕事ができます」
「下半身が動かせず車いすでの生活なので、動き回る仕事はできません。デスクワークの作業で、車いす用のトイレが会社にあれば仕事ができます」
「持病の透析のために、毎週水曜日の午後から病院へ通院が必要です。毎週水曜日は午前で退社になりますが、それ以外は問題なく仕事ができます」
「1つのことに過集中してしまうため、マルチタスクができません。臨機応変ではなく、1つずつ仕事を与えてくれれば仕事はできます」
 
といった感じで伝えると
 
 
「(デスクワークなら問題なく仕事をしてくれそうだな・・・)」
「(車いす用のトイレの設備がある支店なら問題なく仕事してくれそうだな・・・)」
「(水曜日は午前中だけしかいないが、それ以外の曜日はちゃんと仕事してくれそうだな・・・)
「(作業しながら電話応対は難しそうだけど、1つの作業だったらしっかりやってくれそうだな)」
 
面接官も入社後のイメージがしやすく、評価しやすい
 
 
「(本社でのデスクワークもして欲しいけど、郵送や支払いや、支店にも行って欲しいから、ちょっと難しいかもなあ・・・)」
「(ウチには車いす用のトイレがないから対応できないな・・・)」
「(水曜日は特に忙しいから、居てもらわないと困るんだよな・・・)」
「(PCへのデータ入力のほかにも、書類整理、コピーやPDF化、備品管理とかいろいろやってほしいから、ちょっとウチとは合わないかなあ・・・)」
 
と思われると、お見送りになってしまう・・・
 
 
ただ、入社後にできないことをやらされて、大きな負担になると自分も苦しいし、会社もせっかくコストをかけて雇ったのにちゃんと仕事してくれないのは困るし、ミスマッチになってしまう。入社前に落とされて良かったとも言えるかもしれない
 
 
 
 

入社後のミスマッチは避けて自分に合った就労につなげよう

 
 
 
 
就職活動をしていると早く内定が欲しいのはわかるが、ミスマッチは避けたい
自分に合ってない仕事をやらされることで、自分が苦しむことになってしまう
自分に合った仕事で内定をもらって、長く活躍しよう
 
 
 
定型の人でも(たまになんでもソツなくなんでも器用にこなせる人もいるけど)やっぱり向き不向きはあるので、自己分析や転職軸は大事
 
 
 
 
ただ
「自分は何ができて何ができないのか?」
「どういう長所と欠点があるのか?」
「自分の働く上での障害とは何なのか?」
という自己分析は、実際にいろいろやってみないとわからない
 
その点、就労移行支援事業所で通所して、いろんな作業をやっていくことで、自分のできる作業とできない作業をはっきりさせられる
 
それを自分なりに整理することで、自分に合った就労につなげていくことができる