にっし~の日記

発達障害のにっしーが思ったことを綴っていくブログ

2019年8月13日の「大阪の片隅で『ASD』について話す会」に参加した感想1 会の感想

2019年8月13日火曜日に、西成区民センターで行われた、レンタルADHDおじさんによる「大阪の片隅で『ASD』について話す会」に参加させていただきましたので、感想を書かせていただこうと思います。

 

 

 

アクセス

会は西成区民センターの会議室で行われた

https://www.kyoiku-shinko.jp/nishinari/

www.manabi.city.osaka.lg.jp

最寄り駅は四ツ橋岸里。駅から出てすぐですね。堺筋線南海本線高野線天下茶屋駅からもすぐで、非常にアクセスが良くで来やすいところですね。

 

近くに安売り食料雑貨店のスーパー玉出、ドラッグストアなどもあって、結構便利でいいところですね。


自分は滋賀の人間で、大阪はあんまりよく知ってるわけではないですが・・・。見た感じそんなに治安が悪いようには見えませんでした。
けれども一応何かあったときに走って逃げれるように、軽装で行ったほうがいいかもしれないですねw

 

進行

まずは幹事のけんじさんに参加費1000円を払って、シールに自分の呼んでもらいたい名前をマジックで書く

開始時間になったら1人ずつ、名前と診断名or自己診断名or症状を軽く自己紹介する
軽く自分の名前と症状を話すだけなんで、そんなにプレッシャーなどもなく話せるので良かったです

各種のペットボトルやお菓子などが用意されていて、それらをつまみながらリラックスして明るく楽しく座談会のように、グループトークをしていく方式。

18時前まで会が続き、終わったら会議室のゴミと机と席を片付けて退出して、会は終了になる。

その後に近場のビッグボーイで二次会となった。

 

 

感想

グループトーク

5,6人で机を囲んで、飲み物やおやつをつまみながら、いろいろと楽しくグループトークをしていく会。グループトークというよりは、座談会に近い感じですね。
関西でいうと関西ほっとサロンとさかいハッタツ友の会を融合させた感じの会。さかいハッタツ友の会のように机で囲んでみんなで話す感じの会ではあるが、関西ほっとサロンのように、テーマとか決めて議論するのではなしに自由にトークをする場ですね。
東京でいうところのNeccoカフェの18:00からのフリートーク形式のイベントの少人数版に近いかな、という気はしますね

気軽に自由に話せる場で、とても良かったですね。


ただ個人的な印象としては、大阪とあって東京よりもみんな押しが強いですねwそこまで言って委員会って番組の雰囲気に近い感じですね

www.ytv.co.jp

「この話題についてこう話そう」と思いついたとして、東京の当事者会だったら話せることも、ここだと周りが押しが強いので話せないままいつの間にか次の話題になっていることも多いので、こっちもやや食い気味に行く感じで行かないといけなかったw

東京だったこういう当事者会だったら「ファシリテーターがちゃんと場を整理しろよ」っていうことになるんだと思います。でもここは大阪なんで、多少は押しが強くない生きていけない土地なので、これはこれでいいのかなと思いますね。良くも悪くも適当なファシリテーションでしたが、これがいい感じでバランスがとれているので、すごく良かったですね。

 

場所と環境が良い

場所が良いと本当に言っていいのかわからないですけど・・・
個人的には開催場所が良かったと思いますね。先述したように、地下鉄の複数の路線の駅から近い場所で、近くにスーパー玉出、ドラッグストアなどもあって便利ですし、公民館で静かな環境で、恵まれた環境で話し合いができて非常に良かったですね。

 

開始時刻のちょっと前に来たときには、すでに机がきっちり並べられていて、ペットボトルやお菓子が準備されていました。おかげで会を通してとても楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました。

 

初めての人にも良い

今回はけんじさんが主催する会には初めての参加となりましたが、会の開始前に気さくに声をかけていただいて、会話に参加させていただけました。そのおかげで自然とスッと会の輪に入ることができたので、会が始まっても自然体で会話に入っていけました。

 

はっきり言って、発達障害の人って自分のことしか考えられない人が多いので、ファシリテーターの方でも初めて来た人への対応をなおざりにしてしまって、なかなか初めて来た人が会に馴染めないが多々ありますが、この会は初めて来たの人への対応がしっかりできていて素晴らしいと思いました。そのおかげで、初めて会に参加した自分もすぐに会に入れて、とても楽しめたので、ありがたかったですね。

 

言いっぱなし、聞きっぱなし

発達障害の人が同じ発達障害の人への助言は無意味」として「言いっぱなし、聞きっぱなし」を推奨している会。
なかなか新しい、斬新な考えだなと思いますね。ただ一理ある考え方だとは思います。

 

【漫画】生きるのを辞めようとしている人を救う言葉【マンガ動画】 - YouTube

【衝撃】うつ病の人に絶対に言ってはいけない5つの言葉 - YouTube

本当に心を病んでしまってる人には「頑張れ!」「あきらめるな!」「気持ちの問題だ!」とかの松岡修造みたいなことを良かれと思って言ってても、本人にとっては余計に負担になってしまうだけ

松岡修造メッセージ | もっと頑張りたいあなた - YouTube

あきらめんなよ 松岡修造 - YouTube

 


親戚に介護福祉士の人がいますが、老人の方から
「死にたい・・・」
と話されることも少なくないそうだ
そのときに
「ダメですよ死んじゃ!死ぬなんてことをしてはいけませんよ!」
と言ってしまいたくなるけど、これはあんまり良くないやり方らしい
「ああ、そうなんですね、死にたいと思ってるんですね」
と返すのが良いやり方らしい
なぜかと言うと前者はどこか自分が否定されている印象を受けるが、後者は自分が受け入れられている印象になって安心感を得られて、それによって自分を客観視できるようになって精神的に落ち着くらしい。

 

だから
「人生、発達障害の生きづらさで辛いことばかりで・・・」
と言って
「ああ、辛いことが多いんですね・・・」
と返すだけの、「言いっぱなし、聞きっぱなし」の当事者会が本当は一番良いのかもしれないですね


それに
「自分はこれをやって生きづらさが緩和された」
「自分はそうすることで生きづらさが少なくなった」
といったものは、あくまでも自分はそれで良くなったというだけで、他の人がそれをやったところで本当に良くなるとは限らない

 

特に発達障害の人は好き嫌いや興味があるものがはっきりしている人が多い
たとえば
「自分は自分自身に自信がなくて自己肯定感が低かったが、いろいろと勉強をして資格をたくさんとることで、会社や周りから認められるようになって自信になった!あなたも自己肯定感がなくて困っているなら、勉強をして資格をたくさんとるべきだ!」
と助言したとしても、
電車や鉄道の専門用語は覚えられても、科学の元素記号などは全く頭に入らない人もいるので、そういう人が無理やり勉強してもあまりいい結果が出ずに逆にますます自己肯定感をなくしてしまう恐れがある。

 

このように「どのように自己肯定感を得るか?どうやって自分に自信をつけるのか?」というのは人それぞれなので、自分でやるしかない。
ケンジさんも
「会に参加して何かを持ち帰れる人は勝手に持ち帰って成長していくし、何も得られない人もいる」
と話しておられました。その通りだと思います


個人的に大事なのは会に参加して家に帰ってから、会で得たことをどれだけ実践できるかが大事だと思います。

2019年8月25日㈰のイイトコサガシ 話のネタを確実に増やすワークショップに参加した感想 - にっし~の日記

発達障害の人は理屈っぽいところがあって、問いに対してそれっぽい答えが出ると満足しがちである。
たとえば
「仕事中に途中で集中力が途切れてミスが増えてしまう。どうしたらいいんだろう?」
と悩みに対して
「コーヒーを飲むと良い。発達障害の人はカフェインに弱い人が多いので、かなり効果がでる」
という意見が出たとして
「そーなのかー」
で終わったら、単なる知識で終わる

dic.nicovideo.jp

そうではなくて、
「じゃあ仕事の合間に缶コーヒーを買って飲んでみるか!」
と実践して、自分で確かめてみることが大事ですね

それで
「以前より仕事に集中できている気がする!確かにミスも減った」
とかなら良いけど
「自分の体質とは合わない・・・トイレに行く回数も増えて、逆に仕事の作業効率が下がった・・・」
「あんな苦いもの飲めるかよ。あれを飲むだけでストレスになってしまう」
とかだと自分には合わないということになる。
ただムダだったのか?というとそうではなくて、
「じゃあ何が自分に合ってるんだろう?どうしたら、もっと仕事に集中できるようになるんだろう?」
と考えるきっかけになったり、失敗も成功のヒントになっていたりしますしね。
このようにして理論だけで満足するんじゃなくて、理論を知ったら実践で確かめるのが大事です

UVERworld 『PRAYING RUN』 - YouTube

 

 

Twitter等で意見をはっきり言う

良い当事者会とそうでない当事者会の違いって何なのか?
と考えたときに、究極的に考えたら自分が行って楽しいと思える会が良い当事者会で、自分が行ってあまり楽しいと思えない会が良くない当事者会、ということなんだと思います

 

ただ個人的には、自分があまり楽しめない当事者会に多いのが「いったい何をする当事者会なのかイマイチわからない」「当事者会の主催者やファシリテーターの方が何を考えているのかわからない」というところが多いですね。「いったいこの当事者会は何をする会なんだろう?そもそもファシリテーターの方は何を考えておられるのだろう?」と感じるような会はあまり楽しめない会が多いですね。たいていそういう会は、主催者の方も「自分はこの会でいったい何がしたいんだろう?」とよくわからないまま会をやってたりしますしね

 

特に発達障害の人は「あれを適当にやっといて」「空いてる時間にこれをやっといて」とかのあいまいな指示が苦手な人が多い。だから当事者会は「この会はこれをする会です」というのをはっきりさせたほうが、参加者も動きやすいというのはあると思いますね。

 

その点、このケンジさんの会は、ケンジさんがレンタルADHDおじさんというTwitterアカウントで、自分の意見をしっかりツイートしておられるので、「ああ、この会の主催者の人はこう考えてるんだ、こういう価値観なんだ」とわかるので、これはいいですね。あと会の方針もある程度は定まっているので、「この会は何をする会なのか?」というのがわかりやすいのはいいですね。

 

ファシリテーターの天才

ファシリテーターってやるのって大変だし、難しい。参加者が思うより2、3倍は大変ですね。
関西ほっとサロンとか、東京の当事者会でよくある大人数でのフリートーク形式の当事者会なら、ファシリテーターといっても
「はい、始めま〜す。注意事項を話しま〜す。はい次に自己紹介をお願いしま〜す」
「はい、時間が来たので終わりま〜す。あと片付けをお願いしま〜す。お疲れ様でした〜」
でだけやっとけばOKだったりしますけどね。(まあその中でも、困ったちゃんが来たらどうするか?参加者の要望にどう応えるか?どう会を運営するか?といった会の運営やファシリテーターは大事ですが)
それと違って、こういう机を囲んだグループトークグループディスカッションのファシリテーターは本当に難しいし大変。関西だとさかいハッタツ友の会とかはこっちの方式なんで、あそこでファシリテーターをやられてる方はすごいですね。


正直に言って、前者の会は誰がファシリテーターをやってもそんなに変わらないときがあるが、後者はファシリテーターの巧拙が出やすいので本当に難しいし大変ですね。

 

難しいし大変なんで、なかなか上手くいかない。特に発達障害の人は他人の気持ちを推し量るのが苦手だったり、人とのコミュニケーションも苦手な人が多いので、どうしても独り善がりになりがち。かといって「参加者の意見を良く聞いてやっていきたい」とやっていくと、参加者の意見に振り回されてしまう。だから自分なりに「こういう会をやりたい」というのを持ちながらも、参加者の意見も聞いてやっていかないといけない。ここは感覚をつかむしかないんですよね。発達障害の人は不器用な人が多いので、なかなかこの感覚をつかめない人が多い。

 

昨今は発達障害の当事者会はたくさんできてきましたが、ファシリテーターの方でこの感覚をつかめてる人はそんなに多くない気はしますね。
じゃあこの感覚をつかむにはどうすればいいのだろうか?やはり感覚がわかるようになるまで、たくさんファシリテーターをやるとか、会を主催するしかないですね。とにかく必死にやっていくうちに

「ああ、ファシリテーションってこうすればいいのか」

とわかるときが来るので、そこまで数こなしていくしかないですね。なんといいうか・・・ダーツとかボーリングとかカラオケとか、最初はうまくはできないとは思うんですが、たくさん練習してくうちに徐々に上手くなっていくように、ファシリテーションも基本的にたくさんやっていくうちに上手くなっていきます

 

発達障害の当事者会をもっと増やすべきだ!そのためにも『当事者会の開き方』みたいな手引書みたいのを作るべきではないか?」
という最近よく聞きます。発達障害の当事者会をもっと増やすべきという意見には賛同します。けれども当事者会の開き方の手引書は、たしかに無いよりはあったほうがいいとは思いますが・・・。ただダーツ、ボーリング、カラオケとかが自分で練習して感覚をつかんでいくもの。「ダーツ上達法」を読んだところでそれだけで上手くできるようになるほど甘くはないように、会の運営とかファシリテーションも自分でたくさんやって、たくさん失敗したり成功して、自分で「こうしたら上手くいくな」というものをつかんでいくしかない。


「当事者会の開き方の手引書さえあれば、誰でも当事者会を開けるようになる!」
というのは、やや理想論すぎる気はしますね。

パワプロの野球超人伝とかなろう系作品じゃないんだから

ghiaccio.sakura.ne.jp

dic.pixiv.net

 

前置きがやたらと長くなったが、この会のケンジさんは、かなりファシリテーションの感覚をつかんでいたのはすごいですね。並みの人だったら1~2年ぐらいかかるところですけど、すでに感覚をつかんでいるのは本当にすごいですね。
前述したようにダーツ、ボーリング、カラオケとかは練習して練習して練習して練習して、やっとそこそこできるようになるのが普通だけど、たまにちょっとやっただけでパッとそこそこ以上にできる、才能やセンスがある人がいますけど、ケンジさんもそんな感じでファシリテーターをパッとできるようになった、天才なんだろうなと思います。天賦の才ですかねえ。

発達障害でもアスペルガーが強い人より、ADHDが強い人のほうが、多動性がいい方向に出てテンポ良く会を回せるから、ファシリテーターとして最初から適性があって上手い人は多い気はしますね。