にっし~の日記

発達障害のにっしーが思ったことを綴っていくブログ

Neccoの「ペガサス代表・木村志義さんによる就活セミナー・第60回」に参加した感想

7月5日木曜日に、大人の発達障害当事者のためのピアサポート Necco(ネッコ)に行きました

neccocafe.com

19時からの「ペガサス代表・木村志義さんによる就活セミナー・第60回」に参加しました。

neccocafe.com

 

2018年7月5日(木)、代表木村の就活セミナー@Neccoを開催します | 就労移行支援事業を 精神障害・発達障害の方に【ペガサス】


ペガサスとは、精神障害発達障害の人向けの就労移行支援事業を行っているところである

pegasus-job.com


10人弱の人々が参加されました。平日のイベントでも人が集まっていろいろと話をうかがえて良かったです

 

 

進行

まず、「どうしてこの会に参加したのか?」「この会で何を聞きたいのか?」ということを、木村さんが聞いていった、それを受けて、一人ずつ参加者が自分の身の上話などをした。

そのあと、木村さんが発達障害の人の就労について、発達障害の人の就労移行支援について、いろいろとお話をされた。さまざまな話があって、とても参考になった。その後は質疑応答も行われた。

20時過ぎからはフリートークとなり、参加者で自由に話し合う時間になった。

感想

Neccoに来てくれた

就労移行支援事業の会社の代表の方であるにもかかわらず、Neccoまで足を運んでいただいて、親身になって話を聞いていただいて、アドバイスもいただけて、ありがたかったです。

就労移行支援事業の会社の代表の方には「発達障害の人を救ってやっている、自分はなんてすごい人間なんだ!!」「俺SUGEEEE!」と偉そうにふんぞり返ってる方もおられるという話も聞きます。しかしながら、ペガサス代表の木村志義さんはわざわざNeccoまでお越しくださり、しっかり参加者の話を聞いてくださる素晴らしい方でした。

組織はトップの器以上にならない」という言葉がありますが、このような方が代表を務めておられるペガサスは、きっと素晴らしい就労移行支援事業所なんだろうと思いました。

 

発達障害の人の特性、得意なことは面談ではわからない

木村さんの話の中で「発達障害の特性は面談ではわからない」という話がありました。利用者の障害の特性をしっかり把握して、なるべく障害が障害にならないような企業にマッチングさせていっている。しかしながら、発達障害の人と1時間の面談を行っても、その人が自分の障害の特性をうまく説明できない、またはその人が自分の障害の特性をわかっていない場合もあり、面談だけではその人の障害の特性を把握できないケースも多い。だから、就労支援プログラムでいろいろと実習する中で、「自分は何が苦手なのか?」「自分はどういう特性を持っているのか?」ということを本人も、支援者も把握していくことが大事なんだ、という話をされてました。

また「自分の得意なことは実習してみないとわからない」という話もありました。最初はなんとなく事務職を希望していた人も、いろいろと実習していくうちに、意外な分野で得意なことが見つかったりする。いろいろとやってみることで「自分は何が得意なのか?何が不得意なのか?」というところがわかる、とのことです。

「無職じゃなくて早く働きたい!!」と思いがちですけれども、「急がば回れ」「遠回りこそが俺の最短の道だった」という言葉もあるように、慌てて就活して、なんとか働けても適応できずに離職するのを繰り返すよりは、就労移行支援事業も利用して、じっくりと自分自身を見つめ直す自分と向き合う、ということをしっかりやったほうが、今後の良い就労につながるのではないか、と感じました。


木村さんの話の中で「友人の医者の話では『鬱は薬では治らない』と言っていた。鬱を薬でなんとかするのではなくて、鬱になる原因などを突き止めて改善していかないといけない」「発達障害の人の就労も『なぜ就労がうまくいかないのか?』という原因を追究して、特性を理解していかないと、また同じことになりがち」ということも言っておられました。そういうことを就労移行支援のプログラムの中で本人も支援者も見つけていくことが大切なんだと思いました。

 

何をやるか?よりも、誰とやるか?のほうが大切

発達障害の人の就労においては、当然ながら「どういう内容の仕事をするか?」というのも大事ですが、「誰と仕事をするか?」というのも大事だという話がありました。職場において邪険にされずに居場所がある、可愛がられるというのは、仕事を続けていく上ですごく大事なんだということです。

たしかに定型の人でも離職理由の半分以上が「人間関係」と聞きますからね。仕事内容も大事ですが、職場の雰囲気とかも大事ということですね。

 

pegasus-job.com

 話が長くなってしまう人は就労で苦労する


会に参加した上での個人的な感想を述べさせていただくと、うまく話をまとめらず、どうしても話が長くなってしまう、という人は就労で苦労されておられる方が多いですね。

話が長くなると、話すほうも大変だとは思いますが、聞くほうも大変なんでね。聞く方がアドバイスとかする前に疲れ切って、お互いに疲れてしまうので、話を短くまとめる努力はしたほうがいいですね。

www.youtube.com

www.youtube.com

AKBを見習え

簡潔にまとめる

特に会の最初の自己紹介で、ダラダラと長く話をする人がいて、それが何人もいると、それを聞くだけで疲れ切ってしまい、会が始まる前に疲弊しきってしまうんで、せっかく来た会に積極的に参加できなくなってしまうんで、そこは改善してほしいですね。

こういう感じで1,2分で簡潔にまとめてほしいですね。

https://www.youtube.com/watch?v=k_oeECE7ojI

https://www.youtube.com/watch?v=49tGyElQkdI

なぁちゃんはいずれ総選挙1位になれるといいなあ。ゆみりんも来年は選抜入りしてほしいなあ

 

有名人の言葉を引用

あとは自分の言葉だけで語るだけじゃなくて、こういう感じで有名人の言葉を引用するといいと思います

https://www.youtube.com/watch?v=GkiKq7Qpk0A

自分の感覚を、自分の言葉だけで伝えようとすると難しい場合もあるので、他の人の言葉を引用するとか、他のことに例えるとかしたほうが、より伝わるケースはありますね。

「やりたいことがあるのに、なぜかやる気が出ずに体が動かないことがある」という障害の特性を「車のガソリンがなくて、アクセルを踏んでも動かないような状態」と例えていた人がいて、うまい言い方だと思いました。

 

フリップ芸をする

それか、こういう感じで紙にまとめてフリップ芸みたいな感じで話したらいいと思いますね。自分も「これを話して、次にこれを話せばいいんだな」と混乱せずに順番に話せていけますし、聞いてるほうも「今はこれについて話しているのか」とわかりやすいですからね。

https://www.youtube.com/watch?v=gHUR9bmLFDk

https://www.youtube.com/watch?v=SbKTsm8fNLQ

 

ぬいぐるみを同席させる

発達障害の人はプレッシャーがかかると、うまく話せなくなってしまうケースもありますからね。そういう場合はお気に入りぬいぐるみを持ってくるとか、被り物をすると、力が出せるケースもあるので、そういうのを利用するのも良いんじゃないですかね。

https://www.youtube.com/watch?v=CDUqC-FkBtA

https://www.youtube.com/watch?v=Rqtgmcs3wHs

いえっ!ひなぴよ~

 

強風をおこす

発達障害の人はブレッシャーがかかると、声があまり出せなくなってしまい、ぼそぼそと話す感じになってしまうケースもある。そこで、こういう感じでファシリテーターの方に強風を当ててもらって、その強風に負けないように声を出していけば、しっかり話せるんじゃないですかね。

https://www.youtube.com/watch?v=iluTBJLwv1E

 某総選挙1位の人からパワハラされたけど頑張ってるな

 

歌う

どうしても言葉で説明ができないんだったら、歌を歌えばいいんじゃないですかね

https://www.youtube.com/watch?v=IURoYpdyszQ

https://www.youtube.com/watch?v=9_6qcrg5Gjs

 

別のキャラを演じる

自分のことを真面目に全部すべてを表現しようとすると、なかなか話がまとまらずに難しくなってしまう。こういう感じで別のキャラを演じて説明していったらいいんじゃないですかね。

https://www.youtube.com/watch?v=TmhKWT6ntHc

個人的にはみゆみゆが好きなんで、頑張ってほしいですね

https://www.youtube.com/watch?v=8TMQcNaFSqw

 

 

 

物事を解決する力が低い

真面目にちょっと語ると、「うまく簡潔に話をまとめられない人」「他人にわかりやすく話せない人」っていうのは、「状況や物事をうまく頭の中で整理できない人」というのとほぼ同義ですね。状況や物事をうまく頭の中で整理することができていない。だから話すときも情報をだらだらと垂れ流すような内容になってしまう。状況や物事をうまく自分の中で整理すらできていないから「どうして物事がうまくいかないのか?」「どうしたら物事がうまくいくようになるのか?」というところまで発想が進まない

たとえば「細かい作業を求められる仕事で、自分の障害の特性によってミスを連発してしまい、解雇されてしまった・・・・・・・」「自分の障害の特性上、細かい作業をこなすのは難しいので、次はそこまで細かい作業を求められない仕事をしたい!」と普通は考える。


ところが「うまく簡潔に話をまとめられない人」だと
「会社の上司にひどいことを言われた。なんか契約を解除するとかも言われた。会社に迷惑をかけているとか言われた。そういえば自分は昔にもそういうことを言われた気がする。昔には学校の先生に〇〇と言われた」
とか話が脱線してしまって延々ループしてしまったり、関係ないことを延々と語ってしまったり、なかなか物事を俯瞰して見ることができない。とはいえ「優先順位をつけられない」というのも発達障害の特性ではありますが。

まあ少しネタバレになるが、最近に流行っている「君たちはどう生きるか」という本でも似たような場面がある。

漫画 君たちはどう生きるか

https://www.amazon.co.jp/漫画-君たちはどう生きるか-吉野源三郎/dp/4838729472


そこで「こんな失敗をしてしまった・・・・・・・こんなことをする、自分なんか生きてる価値なんかないんじゃないのか???」と悩み苦しみながら、それでも生き恥をさらしながらも生き続けることで、「なんだ、自分はこんなことでずっと悩んでいたのか」と達観するまで、苦しみ悶えながら生き続けるのが人間なんだという気もしますが。

 

人の話を聞かない

それと「うまく簡潔に話をまとめられない人」というのは、自分の話をすることで悪戦苦闘してしまい、エネルギーが残っていないので、人の話を聞かない、もしくは人の話を聞けない人が多いですね。

発達障害あるあるとして、定型の人は「自分はこう思う、こう感じた」「けど周りとか普通はこう考える」「じゃあこう言おう」と無意識に3段で考えて行動したり、発言したりする。しかし発達障害の人は「自分はこう思う、こう感じた」「じゃあこう言おう」と自分の考えだけで動いてしまう。そうすると自分だけの都合の浅くて狭い考えだけで動いてしまったり、周りに無思慮な発言をしてしまったりする。

他の人の話を聞いて、「なんだ、自分は1から100まで全部説明しないといけないと思ってたけど、もっと短く端折(はしょ)っていいのな」「他の人ってそこまで自分の失敗をずっと気にしたりしないのな」とかいろいろ別の価値観も取り入れていけるんですが・・・・・・。ただ話すことでエネルギーを使いすぎて、なかなか他人の話を聞けない・・・という悪循環はありますね。


まあ人の話を聞くのはAKBでも難しいみたいですが

https://youtu.be/fg2NYZDNdMM?t=10m2s

 

とはいっても発達障害の自助会とか当事者会に行くと「うまく簡潔に話をまとめられず、話が長くなってしまう」「話すことだけにエネルギーを使ってしまい、人の話を聞かない」という人が集まって、会話をしているというよりは、単にお互いに言いたいことを言い合ってるだけの「会話のキャッチボール」じゃなくて「会話のドッジボール」と化している会とかもありますけどね・・・・・・。

dic.nicovideo.jp

dic.pixiv.net

本人がそれで満足しているならそれでいいですが・・・(自分はそういう人と話すと神経をすり減らして疲れるので嫌ですが)。ところで東京の某大学の野球部は上下関係が非常に厳しく「4年神様、3年人間、2年奴隷、1年石ころ、ゴミ、ホコリ」と呼ばれているらしいですね。発達障害の自助会だったら「うまく簡潔に話をまとめられず、話が長くなってしまう」「話すことだけにエネルギーを使ってしまい、人の話を聞けない」という人も「発達障害の特性の一つだからしょうがない」で済む。しかしながら、定型社会では「大しておもんないクセに話がダラダラだらだらと長い」「自分の話だけして、他人の話を聞かない」という人は「石ころ、ゴミ、ホコリ」という扱いになって、人間扱いしてもらえないんで、そこは気をつけたほうがいいかもしれないですね。定型の中だとこの2つは、本当にめちゃくちゃ嫌われますからね。


では、この状況を打開するためにも「うまく簡潔に話をまとめられない」というのをどうすれば改善できるのだろうか?

 

まずはゆっくり休む

極度の不安とか、とかがあると、考えようとしてもなかなか頭が働かずに、うまく考えられないときがあります。そういうときに無理やり考えてもうまくはいかない。不安とかあってゆっくりしてられない!と思うのが人間ですが、そういうときは勇気をもってしっかり休むことですね。気持ちをリフレッシュさせて、脳の疲れをとれば、またしっかり考えられるようになりますしね。


文章力をつける

個人的には文書をしっかり書けるようになれば、しっかり話せるようになると思いますね。

taniryo.hatenablog.com


定型の人だと話すのは上手いけど書くのはヘタとか、逆に書くのは上手いけど話すのはヘタって人もたまにいます。ただ発達障害の人を見ていると、内容が良い悪いとかはおいておくとして、Twitterやブログで理路整然としっかりとした文章が書ける人は、同じように実際にお会いしたときも、しっかり話せる方が多いですね。やはり「書く能力」と「話す能力」というのは相互関係にあると思います。だから「うまく話せない」って人は、まず「書ける」ようになっていけば「話せる」ようになると自分は思いますね。

 

人の話を聞く

「自分が話そう、話そう」と「話さなきゃ」と思うと、話すことだけに意識がいってしまう。そうではなくて、あえてほとんど話さない、とにかく人の話を聞く、というのをやってみたらいいと思いますね。「他の人はどう話をまとめてるのか??」とかをしっかり観察して、盗んでいくってのも良いと思いますし。「自分が話す」じゃなくて「周りを観察する」と意識を変えるだけで、これまで視野に入らずに見えてこなかったことが、気づいたりして見えてくることもありますしね。

本とか新聞をひたすら読むのもアリだとは思いますね。はっきり言ってこれは他人の話を聞き続けるのとほぼ同義なんで。文章力とかも身につきますし。

 

言葉選び

うまく簡潔に話をまとめられない人」は、少し言葉選びもルーズな人が多いですね。
たとえば「コップに半分もの水が入っていた」「コップに半分しか水が入っていなかった」のどちらの文章も「コップに水が半分入っている」という意味ではいっしょだけど、受け取るニュアンスとしてはだいぶ変わってくる。前者は「一応満足してるのかな」という印象を持つが、後者は「不満げなのかな」という印象を抱いてしまう。

このように意味はいっしょでも、言い方ひとつでだいぶニュアンスとか、受け取る印象がかなり変わってくるケースもある。にもかかわらず「意味が通じればそれでいいだろう」といった感じで、そこらへんの言葉選びがきっちりできていない人が多いですね。単に文章力、国語力が足りないのと、「自分にだけわかる説明」はできても「他人にもわかる説明」ができない。「他人の立場になって考える」という姿勢をもつことが大事ですね。

 

 

 

 

借金玉

おっと、なんか話が長い人について長く語りすぎてしまったw自分が話が長い人になってしまったw「ミイラ取りがミイラになる」というか「ブーメラン」というか・・・



関西の発達障害の自助会とかでは全く話を聞かなかったんですが、東京の自助会だと「借金玉」さんの話を聞くことがありますね。

syakkin-dama.hatenablog.com


twitter.com

発達障害の特性や症状に苦しみ、就労でものすごく苦労されならがらも、独自の定型社会への適応方法を編み出して、独特な目線や考え方をブログにまとめられておられる方ですね。最近にブログの内容をまとめた本を出版されたそうですね。

発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術

https://www.amazon.co.jp/発達障害の僕が「食える人」に変わった-すごい仕事術-借金玉/dp/4046020768

個人的にはブログを少し拝見させていただいた印象としては、あまりにも言葉遣いや言葉選びが汚すぎるというか、品がなさすぎるんで、あんまり好きではないですね。

けれども東京の自助会では「金玉さんの記事などを読んで、すごく参考になった!」と嬉しそうに語られる方もおられますね。社会での生きづらさを感じている発達障害の人にとっては、生きづらさを少しでも解消するヒントになるかもしれないので、一度借金玉さんのブログや本を読まれてはいかがだろうか。

 

まとめ

自分は先月に会社をクビになったところだったので、就労に関する話はとても参考になりました。またクビになったからって家に塞ぎこんでいるよりも、いろんな人と関わったほうが気分転換になったり、自分を見つめ直すことにもつながって、とても良かったです。会に参加してとても良かったです、ありがとうございました。